タンニン鞣しとは?タンニン鞣しバッグの魅力と特徴

 

革バッグと聞くと、長年使用出来、その期間使い込めば使い込むほどに味わいが出るということを連想します。一言で革バッグと言えばそれでおしまいですが、実際には革自体にも種類があり、製法にも色々な種類があります。その中でも古くから愛されているのがタンニン鞣しという製法です。鞣しとはなめすことです。

 

薬品を用いて革に含まれているたんぱく質や脂質などを除去し処理して、革に耐久性や耐熱性、そして柔らかさを施すことを言います。タンニン鞣しでは、植物に含まれているタンニンを用いて皮革を処理します。渋鞣し、植物鞣しとも呼ばれていて、このタンニン鞣しを施した皮革がヌメ革と呼ばれています。薄いタンニン液から徐々に濃い液へと浸していき鞣していきます。このタンニン鞣しは古くから行われている製法で、染料仕上げの部類に入ります。特徴はまず皮革そのものの味わいを楽しめるということです。

 

皮革は生き物の皮ですので、傷やしわなどの個性が残ったまま素材へと変わっています。その傷を生かすのかそれとも隠すのかどうかで、仕上げ方法が変わっていきます。タンニン鞣しなどですと表面は加工されていませんので、傷が付きやすく、また水にとても弱いという側面もあります。

 

ただし革自体はとても丈夫なので、荒く扱っていても革自体にはダメージを受けません。このタンニン鞣しなどの染料仕上げは長く使っていくと味わい深くなるという特徴があります。しかし傷やしわなどは比較的そのままの状態で残っています。
その傷やしわはこの世に二つとないものであり、本革であるという何よりの証拠なのです。そして日常の中で、毎日のようにヘビーに使用した方が味わいも更に深まるというのが愛されている何よりの特徴なのです。もう一方の顔料仕上げは、皮革の表面に色をつけて、傷を隠して美しい表面に加工されます。

 

しかしこの顔料仕上げでは長く使うことにより起こる味わいはほとんどなく、購入時の美しいままで保たれます。また傷も付きにくいので、婦人用などの革バッグでは顔料仕上げで加工されているものが多いのです。どちらにも利点も弱点もありますが、更にタンニン鞣しは化学薬品を使用していないことから廃棄後は土に還すことが可能です。社会はエコの時代ですので、長く愛着を持って使用でき、そして使用し終わっても自然に優しいというのは時代にあった素材であると思われます。

 

また、なんでもすぐに買ってしまうのではなく、一つのものを愛着を持って使用し、そして世界にただ一つの自分だけの革バッグが出来上がっていく工程は、まさに自分の人生の歴史にもなりえるものだと思われます。